rukbatの世界分散投資

30代後半のサラリーマンが国際分散投資で早期退職を目論むブログです。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の不安

少し前の話ですが、三菱UFJ国際投信から、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の設定が発表されました。
https://www.am.mufg.jp/text/release_181015_1.pdf

世界分散投資の大本命

ついに、eMAXIS Slimに私が待ち望んでいた日本を含む全世界株式ファンドが追加されます。これで、VT/楽天VTの三重課税問題に悩まされずに、1本のファンドで全世界の時価総額加重平均に投資を実現できます。
私の場合、ジュニアNISAの銘柄選びで涙をのんで「日本株を除く」に投資をしました。
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今後は「オールカントリー」に投資したいと思いますが、一点だけ不安があります。

小規模なマザーファンドの不安

不安な点とは、日本株式インデックスマザーファンドが新規設定される点です。このマザーファンドは、MSCI Japan Indexという、日本では馴染みの薄いインデックスをベンチマークとしています。当然、単独の投信として売られておらず、これからも売らないでしょうから、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)のマザーファンドとしてのみ存在することになります。そうすると、仮にeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)が100億円の資金を集めたとしても、このマザーファンドは、わずか7.5億円しか運用できません。そして、このファンドの信託報酬のうち、三菱UFJ国際投信の取り分は、0.061%ですから、日本株式インデックスマザーファンドが得る信託報酬は、年間7.5億円×0.00061=457,500円以下です。*1これでは、ファンドマネージャーの月給すら出るか怪しいレベルです。当然、単独では利益など出ません。

繰上償還の懸念

ここまで規模が小さいと、心配になるのが繰上償還です。ある程度、日本株式インデックスマザーファンド単体での赤字は覚悟の上での設定だとは思いますが、その方針がいつまで続くのか、心配なところです。特に、積立NISAやジュニアNISAで投資をして途中で償還されると、残りの非課税期間を捨てることになるので注意が必要です。とりあえず、繰上償還の条件になっている10億口を超えてから、子供のジュニアNISA口座で買付けたいと思います。

実質コストは問題ないはず

一方、新規マザーファンドで心配なのが、実質コストの上昇です。楽天VTの実質コストが高くなったのは記憶に新しいところです。
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しかし、こちらについてはさほど心配していません。それは、日本株の割合が7.5%に過ぎないからです。確かに、日本株式インデックスマザーファンド単体の実質コストは、楽天VT同様、高くなる恐れがあります。しかし、日本株式インデックスマザーファンド単体の実質コストが仮に1%になったとしても、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)としては、0.075倍した0.075%のコスト要因にしかなりません。eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の実質コストが0.25%くらいと思われますので、上記の前提でで、オール・カントリーの実質コストは0.3%ちょっとです。ただし、単体で1%という実質コストはいくらなんでもやりすぎなので、実際には0.3%を切るぐらいになるのではないかと思います。それくらいならば、充分、許容範囲では無いでしょうか?

まとめ

  • 日本株のマザーファンドの規模が小さいので早期償還が心配。
  • 日本株部分はたかが8%なので、実質コストは心配ないはず。
  • 出足を見つつ、ジュニアNISAの投資銘柄は変更するつもり。

*1:eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の信託報酬のうち、三菱UFJ国際投信の取分0.061%をeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)と日本株式インデックスマザーファンドで折半すると考え、最大0.061%としました。