rukbatの世界分散投資

30代後半のサラリーマンが国際分散投資で早期退職を目論むブログです。

AIとベーシック・インカム

先日、NHKクローズアップ現代+で、AIとベーシック・インカムについて特集していました。
www.nhk.or.jp
AIの発達で二人に一人が失業する時代が来るそうです。主に悲観的な未来として語られることが多いこの予想ですが、私はむしろ肯定的に捉えています。

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失業を恐れる原因

多くの人にとって、失業は恐いものです。できることなら失業したくないと誰もが思っているでしょう。しかし、出勤日と休日のどちらが好きかと問われれば、多くの方が休日と答えるのではないでしょうか?
つまり、失業が恐いという感情は、働けなくなることが恐いわけではありません。では、何が恐いのかと考えると、働けなくなることで収入がなくなり、生活が維持できなくなることが恐いのだと思います。逆に言えば、働かなくても生活が維持できれば、失業なんて恐くもなんともなくなるのではないでしょうか?

全員の衣食住を確保できる生産力があれば労働は不要になる

それでは、働かなくても生活を維持できる社会をつくるには、どうすればよいでしょうか?それは、全員の衣食住を、人が働かなくても確保できる社会をつくれば良いのです。このような話題になると、子供の頃に読んだ「ドラえもん のび太とアニマル惑星」という漫画を思い出します。この漫画の中でのび太たちが迷い込んだアニマル星という星では、自動で食料を生産する施設があり、人々(厳密には二足歩行をする動物ですが)は平和に暮らしていました。もちろん、これはフィクションの話ですが、生活必需品の生産が自動化されて、全員が生活するのに充分な量を供給できるようになれば、生活のために働く必要はなくなると思います。

二人に一人が失業する社会は半分の時間働くだけで今と同じ給料がもらえる社会

いきなり全員が働かなくても良くなるのは無理でしょうが、近い将来、AIの発達によって二人に一人が失業することが予測されています。これは、見方を変えれば、労働力人口の半分が働かなくても今と同等の生産を維持できるということです。このように、より少ない人で同等の生産を維持できることを、「生産性が上がった」と表現します。生産性が上がれば、労働者の半数を失業させなくても、それぞれの労働者の就業時間を半分にして給料を変わらないようにして同じ生産量を維持することもできるはずです。それは、過労死など起こらない素晴らしい社会では無いでしょうか?

二人に一人が失業しない

ただし、生産性が上がったことによる果実を資本家が総取りして、労働者に分配しないのではないかという懸念があります。つまり、労働者の半分は失業し、残りの半分は給料も労働時間も変わらないというシナリオです。しかし、このようなことはおそらく起こりません。なぜなら、労働者の半分が失業すると社会が不安定化するからです。資本家が生産性向上によって儲けても、失業者が増えすぎて治安が悪化すれば何の意味もありません。そのようになる前に、ベーシック・インカムのような政策が実行されて救済措置が取られると思います。全体の数%が失業しただけでは救済しなくても社会全体にはあまり影響を与えませんが、全体の半分が失業するような状況では、救済しないと社会を維持できなくなるため、救済せざるを得なくなるのです。

それでも心配ならば

以上のように、おそらく生産性向上の果実を資本家が独占することはありません。しかし、それでも心配な場合にも簡単な解決策が有ります。それは、資本家側になることです。つまり、株式に投資しておけば良いのです。そうすれば、生産性向上で儲けた分を、配当や株価の上昇という形で手にすることができます。

普通に働いて投資を続ければ問題ない

以上のように、AIに仕事を奪われたとしても、そう悲観的な未来が待っているとは思えません。普通に働いて貯蓄の一部を株式投資にまわしておけば、どう転んでも生産性向上の果実を得ることができ、明るい未来が待っているのではないでしょうか?