rukbatの世界分散投資

30代後半のサラリーマンが国際分散投資で早期退職を目論むブログです。

終了間近? Aqush

Aqushは、貸付先のリスク水準と利率を自分で選び、同じリスク水準に対して低い利率を提示した人が投資できるという、オークションのようなシステムが特徴でした。「でした」と過去形なのは、ここ数年、貸出実績が無いからです。
運営会社であるエクスチェンジコーポレーションは、決済サービスのPaidyに力を入れているようで、Aqushは既存の貸出分が返済されればサービスを終了するのではないかと思います。

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便利なシステムだった

今や過去のものになりつつあるAqushですが、システムは面白いだけでなく、便利なものでした。他社の場合、利子や元金の償還があると、償還された資金を新しいファンドに投資しなければなりません。しかし、Aqushには、償還金を前に投資していたファンドと同じクラスのファンドに自動で再投資する機能があるため、この手間を省くことができました。
特に、アメリカのLending Clubというソーシャルレンディングの最大手へ投資するファンド(グローバルファンド)で自動再投資を設定すれば、借り手が大きいためロールオーバー*1もなく、放ったらかしでも資金効率のいい投資先になっていました。アメリカの税制改正で、グローバルファンドは募集をやめてしまいましたが。

貸出先の開拓に失敗?

私が一押しだったグローバルファンドが募集をやめて、不動産担保を取る保証ローンと借り手のリスク水準に応じて貸出金利を選べるAqushマーケットが残りましたが、どちらも借り手に対して貸し手が多すぎてロールオーバーの嵐でした。このあたりで、私はAqushに見切りをつけ、口座にあった現金を引き出しました。その後、ほどなくして毎月の貸出実績にゼロが続くようになり、現在もその状態ぎが続いています。
結局、Aqushの失敗は、借り手の開拓に失敗したことだと思います。ソーシャルレンディングが貸し手と借り手のマッチングを商売にしている以上、両者を安定して獲得する必要があります。後者の獲得に失敗したAqushが衰退していったのは、必然なのでしょう。

ソーシャルレンディング各社に関する記事です。



*1:貸出希望者に対して借入希望者が少ない場合、貸しきれなかった資金が翌月の貸出に回される制度