rukbatの世界分散投資

30代後半のサラリーマンが国際分散投資で早期退職を目論むブログです。

ホームカントリーバイアスと全世界株式インデックス・ファンド1

ステート・ストリートが全世界株式インデックス・ファンドを設定するそうです。

いろいろなブログを見ていると、それなりの数の個人投資家が、このような本当の意味での全世界株式ファンドを待ち望んでいたようです。逆に言うと、これまでは全世界株式ファンドが無かったということです。その理由について、ホームカントリーバイアスの観点から考えてみたいと思います。

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今日はよく晴れています。

MSCIによる分類

先ほどのステート・ストリートのファンドはMSCI ACWIという指数に連動するように運用されます。MSCIは指数を作っている会社名で、ACWIはAll Country World Indexの略です。具体的にどのような国に投資しているのかは、次の図をご覧ください。
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(MSCIのHPより引用)
MSCIは、世界の国々を先進国、新興国、フロンティア国の3つに分類していることが分かります。MSCI ACWIが含むのは、このうち、先進国と新興国だけです。フロンティア国は含んでいません。そういう意味で、All Country World Indexは少し誇大広告です。このあたりは、先進国株式指数にWorld Indexという名前をつけてしまったのがそもそもの間違いだったのでしょう。なお、日本の投資信託もこの名付け方を踏襲しており、「外国株式」や「海外株式」という名前の投資信託は、先進国のみで新興国には投資しておらず、新興国にも投資している場合は名前に「全」がついています。
話がそれましたが、MSCI ACWIは、先進国と新興国を合わせた指数であることが分かりました。ステート・ストリートの新しいファンドも、これらの国々に投資することになるのでしょう。

全世界に日本は含まない?

それでは、これまで日本の投資信託に全世界の株式に投資するファンドは無かったのでしょうか?実は「全世界株式」という名の付いたインデックスファンドが1本あります。それが、eMAXIS 全世界株式インデックスです。ただし、このファンドは、MSCI ACWI(除く日本)に連動しています。なんと、三菱UFJ国際投信の認識では、全世界に日本を含まないのです。
ちなみに、三井住友アセットマネジメントからも同じ指数に連動するファンドが出ています。こちらは三井住友・DC全海外株式インデックスファンドという名前になっています。

日本は先進国にも含まれない?

日本をのけ者にする現象は、先進国株式に投資するファンドにも起こっており、「先進国株式」と名の付いた投資信託は大抵が「日本を除く先進国株式」に投資するファンドです。

なぜ日本だけのけ者に?

この理由がホームカントリーバイアスなのですが、詳しい話はまた次回にします。