rukbatの世界分散投資

30代後半のサラリーマンが国際分散投資で早期退職を目論むブログです。

世界分散インデックス投資のすすめ

前回、株式市場はプラスサムゲーム(ゲームの前後で参加者の所持金の合計が増えるゲーム)だという記事を書きました。プラスサムゲームですから、株式市場で勝つことは簡単です。
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プラスサムゲームで勝つ方法

プラスサムゲームで勝つ方法は簡単で、市場にとどまることだけです。撤退せずにとどまっていれば、いずれは投資先の会社が利益を積み上げ、株価を上げてくれます。したがって、なんとかショックが起こっても撤退しなくてもいい投資方法を取れば、いずれは利益を出せるはずです。

撤退しないために

先ほどから、撤退しなければいずれは利益が出るはずと書いていますが、撤退しなければならなくなることもあります。そういう場合を想定して、そうならないための対処法を考えます。

個別銘柄リスク

例えば、かつて、東京電力は安定した高配当株として人気でした。今でこそ電力の自由化が行われていますが、かつては地域独占が法律で認められており、株価が下がる理由など皆無でした。
ところが、東日本大震災による福島第二原発の事故で、状況が一変しました。それ以後の東京電力株は無配になり、株価も震災前の8割減に落ち込んでいます。東日本大震災前に、東京電力株の今の状況を予想した人など、誰一人いないと思います。
このように、個別企業の株を買うことは、思いもかけないリスクを伴います。しかし、このような個別銘柄リスクに対する対処は簡単です。個別株ではなく、ETFやインデックスファンドを買えば良いのです。実際、TOPIXは震災後大幅に値下がりしたとは言え、下落幅は震災直後で1割弱の急落、その後もズルズルと下げて震災後の最安値まで3割弱下落しました。しかし、その後は株価は回復し、今では震災前に比べて6割以上高くなっています。震災後ので8割も急落し、そのまま株価が戻っていない東京電力株とは雲泥の差です。ただし、逆にファーストリテイリングソフトバンクといった企業に投資していれば、株価は震災前の3倍近くになっています。TOPIXのパフォーマンスは明らかに見劣りします。インデックスに投資することは市場の平均に投資することですから、壊滅的な打撃を受けない代わりに、劇的な成功も望めなません。良くも悪くも平均的なのです。しかし、プラスサムゲームで勝つ条件である「撤退しない」ということを主目的にするなら、ほどほどの収益しか望めなくても、壊滅的な打撃を受ける恐れがほとんどないインデックス投資が有効だと思います。

地域リスク

個別銘柄リスクを避けるため、インデックス投資か有効だからといって、どんなインデックスでも良いというわけではありません。例えば、先ほど例に出したTOPIXを見ると、ここ数年は調子が良いですが、それより前は惨憺たるものでした。不況になると金利の引き下げと減税、公共投資の増大という3点セットが基本政策ということは、義務教育で習ったはずですが、何故か日本にはこれと反対に、不況だと認識しながら財政再建の名のもとに増税を主張する人が多くいます。その結果、バブル崩壊後、再びバブル期の時価総額まで回復するのに25年もかかりました。100年に一度の経済危機と言われたリーマンショックから、5年ほどでアメリカの株価が回復したのと対照的です。現在、日本はまともな経済政策を取っており、TOPIXも投資対象として妥当だと思いますが、不況で増税派は根強く、消費税の動向など余談を許しません。
一方、アメリカを見ると、リーマンショック後、真当な経済政策を取り、早々に株価は回復しました。西ヨーロッパ諸国等、他の先進国も同様です。
一国だけに投資して、その国がおかしな経済政策を取る国だと目も当てられませんし、今は真当な経済政策を取る国でも、今後はどうなるかわかりません。そこで、世界に分散して投資するというのが適切なのではないでしょうか。

一身上の都合

最後に、投資家側の問題で撤退せざるを得ないことがあります。失業や大病を患う等でお金が必要になったときです。特に、失業するときは景気が悪いときで株価も下がっているため、このようなときに現金がないと損失を覚悟で売らなくてはならなくなるかも知れません。このため、自分の全資産を投資にまわすのではなく、ある程度の生活費を現金として持っておくべきでしょう。

世界分散インデックス投資のすすめ

以上のことをまとめると、プラスサムゲームである株式市場で勝つ条件は、少数の会社や国に集中した投資をせず、万一の急な出費に対応できるくらいの現金を持っておくことになります。
すなわち、余裕資金で世界分散インデックス投資をすれば良いということになります。私は、このような考えで、世界分散投資をしています。ビビりなので、債券にも投資していますが。