rukbatの世界分散投資

30代後半のサラリーマンが国際分散投資で早期退職を目論むブログです。

資産クラスごとの投資銘柄選定 ー国内債券編ー

アセットアロケーションを決めると、次は具体的にどの銘柄を買うかを決める必要があります。私の場合、基本的にトータルコストの一番低いインデックスファンドを選びました。ETFを選ぶか、投資信託を選ぶかについても、10年程度保有し続けた場合、どちらがコストが低いかで決めました。このような方針のもとで、実際の銘柄選びで考えた事を書いていきたいと思います。

個人向け国債最強説

世の中には、国内債券クラスの投資先として、個人向け国債最強説とでも言うべきものが存在します。国内債券クラスのインデックスファンドなんかを買わずに、個人向け国債の変動10を買うべきという考え方です。
その主な理由は以下のとおりです。

  1. 債券価格は最高水準(金利は最低水準)にあり、今後、下がっていく可能性が高いが、変動10は元本が保証されている上、変動金利のため今後の金利上昇にも強い。
  2. 変動10は最低0.05%の金利が保証されているが、投資信託は信託報酬も考慮するとマイナス金利になっている。

書き出してみると、自分がなぜ変動10でなく投資信託を買ってるのか理解できないくらいに変動10が有利です。

変動10を買わない理由

私が有利な変動10を買わずに、投資信託を買うことにしたことには、大きく三つの理由があります。

変動10を買い続けるのは面倒

一つ目の理由は、面倒だからです。毎月100,000円の積立投資は入金からすべて自動なので、何もする必要はありません。しかし、個人向け国債を買おうとすると、毎月証券会社のサイトにログインして買い注文を出す必要があります。年間、たった5円の儲けを出すために、そんなことをする気になれません。

変動10は株式と順相関してしまう

二つ目の理由は、変動10ではポートフォリオに国内債券を組み入れる目的を果たせないからです。国内債券をポートフォリオに組み入れる目的は、他の資産と逆相関にあることを利用して、リスクを減らすことです。つまり、景気拡大期に値下がりして足を引っ張る代わりに、景気減退期に値上がりして株の損失を補填することを期待しています。しかし、変動10は、元本部分の価値は変わらず、金利部分が景気拡大期に増加し、景気減退期に減少します。つまり、株式と順相関の変動をします。これでは、リスクを抑えるという役割を果たせません。

変動10は普通の金利水準になった時に不利

三つ目は、変動10は通常の経済状態だと不利な条件になっていることです。変動10が普通の国債より有利なのは、ゼロ金利政策が続いている間だけです。通常の金利水準であれば、変動10は普通の国債の66%しか利子がつかない不利な商品です。

結局、今は変動10が有利なのは確かですが、いずれ本格的に景気が回復すれば変動10が不利になり、スイッチングが必要になるときが来ます。10%しか投資していない資産クラスのために、いつスイッチングするかを常に考える労力を割くぐらいなら、多少の不利は承知で最初から投資信託を買うことを選びました。